退職の極意

介護士の退職は何ヶ月前に言うべき?スムーズな退職方法を現役介護士が解説

こんにちは、shimaです。

今回は、以下のようなお悩みにお答えしていきます。

  • 退職したいけど上司への報告はいつがいい?
  • 退職理由はなんて言えばいいの?
  • 転職先も近くだから円満退職したい…

退職の意向を伝えるタイミングって緊張しますよね?

私も介護業界で6回の転職をしてますが、上司への報告は毎回緊張します(いつも手汗がヤバい…)だからと言って、報告を先延ばしにすると、モヤモヤした思いを抱えながらダラダラと働き続けなければいけないので、できるだけ早めに伝えることをおすすめします。

それでは、本題に入っていきます。

介護士の退職は最低でも1ヶ月前まで(可能であれば3ヶ月前がベスト)

退職の意向を伝える場合は、最低でも1ヶ月前までに上司に伝えましょう

ただ、これは社会の常識として言われているだけで、実際は会社によって異なるので、あなたの会社の「就業規則」を事前に確認しておきましょう。

就業規則には、おそらく以下のような文面があるかと思います。

期間の定めのない雇用の場合、労働者はいつでも退職を申し出ることができます。また、会社の承認がなくても、民法(明治29年法律第89号)の規定により退職の申出 をした日から起算して原則として14日を経過したときは、退職となります(民法第6 27条第1項及び第2項)。

なお、月給者の場合、月末に退職を希望するときは当月の前半に、また、賃金締切日 が20日でその日に退職したいときは20日以前1か月間の前半に退職の申出をする必 要があります(民法第627条第2項)。

※引用:モデル就業規則(厚生労働省)

要するに、退職予定日の1ヶ月前までに申し出てくださいということ。

ただ、この「1ヶ月前」が会社によっては「3ヶ月前」と明示してる場合もあるので、やはり3ヶ月前には伝えておくのが無難でしょう。

法律的には2週間前まででOKと聞いたことがありますが…

そうですね。民法627条では、「退職の2週間前に退職の告知を行えば問題なく退職できる」と定められています。

したがって、どうしても報告した当月には退職しなければいけない場合や、精神的に出勤するのが苦痛な場合は、2週間前までの報告でもOKということは把握しておきましょう。

就業規則通りに、「あと3ヶ月は働かなきゃいけないんだ…」と自分を追い込んでしまって心身ともに体調を崩してしまっては元も子もないですから。

就業規則はあくまで会社の基準であって、法的拘束力はないということを知っておくだけでも精神的に楽になります。

あと「会社に迷惑がかかるから辞めにくい…」なんて考える必要はまったくありません。会社は、あなたが1人辞めたくらいではびくともしません。(もしあなたが辞めることで会社の業績が崩れるのであれば、その会社は危ないのでそれこそ早く辞めたほうがいいですよ)

介護士の退職理由はなんて言えばいい?円満退職のための決まり文句

円満退職のためにも、会社に対するマイナスな退職理由は避けましょう。

例えば以下のようなもの。

  • 給料が低いから
  • 上司がウザイから
  • 会社の方針に納得できないから など

内心はこういった理由が多いですが、会社との雰囲気が悪くならないためにも心に留めておきましょう。

では、円満退職のためにはどのような退職理由を伝えればいいのか?

パターン別に例文をまとめておきました。(これから紹介する例文は、あなたの真の退職理由でなくても、それに近い思いや状況であるなら、上手く活用して円満退職につなげていきましょう)

キャリアアップなどのポジティブな理由の場合

当施設で介護職してたくさんの経験を積ませていただきましたが、自分自身のキャリアのためにも別の施設で働いてみたいという気持ちが芽生えてきたので、この度退職をさせていただきます。〇〇さん(上司)やスタッフの方には本当にお世話になり、感謝しています。ありがとうございまし

自分自身の成長という理由はポジティブですし、職場への感謝の気持ちを添えるとより退職を応援してもらいやすくなります。

体調面が理由の場合

今年に入ってから持病である腰痛が悪化し、病院に通いながらなんとかやってきましたが、医師からも「これ以上酷くならないためにも、一度治療に専念した方がいい」というアドバイスを受けました。将来のことも考えて、自分自身も治療に専念したほうがいいという結論に至りました。急な申し出で申し訳ありませんが、退職をさせていただきます。

体調不良の場合は、休業を勧めてくる場合がありますが、そこは「今後介護職を続けていくこと自体悩んでいる。一度ゆっくり考えたい」という旨を伝えて、上司の休業への誘いに引き込まれないようにしましょう。

本当にあなたのことを考えてくれる上司なら、ゆっくり休んで治療に専念することを勧めてきます。休業を勧める理由は、離職率が上がることで管理職である上司の評価に直結するから、なんとしても辞めさせたくないという思いが裏側にあったりします。

まずはあなた自身のことを考えて、退職を決断した姿勢を相手に伝えましょう。

家庭の事情など個人的な理由の場合

親が高齢で持病があり介護が必要な状態になってきました。この度家族と相談のうえ、兄妹で協力して介護をすることになりました。親が遠方に住んでおり、今のままでは介護に専念できないため、引っ越しすることに決めました。それに伴って、退職をさせていただきます。

親が介護が必要な年代であれば、上記のような理由でいいですし、その他にも、子どもがいる場合は、進学や体調面などを考慮して引越しが必要であるパターンや、配偶者の転勤に伴ってなど、何かしら家族のことを理由にすることで、会社側も引き止める余地がなくなります。

退職を伝える際は相談ではなく言い切ることが大事

退職の意向を伝える際は「退職をしようと思っています」や「退職をさせていただいてもいいでしょうか?」など、相談や質問形式で伝えるのは辞めましょう。

しっかりと「退職します」と言い切らないと、上司はまだ説得の余地があると判断し退職を引き伸ばそうとします。

1日でも早く辞めたいあなたにとっては、そんな説得なんて時間の無駄のはずです。したがって、退職を上司に伝える場合は「退職します」「退職させていただきます」としっかり言い切りましょう。

上司の引き留めへの対処法は、以下の記事でも詳しく解説しています。(介護職の退職の流れも合わせて紹介)

介護 退職 引き止め
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まとめ

まとめ

今回は「介護士が退職する際のタイミングや伝え方」をご紹介しました。

ポイントは以下の通りです。

介護士の退職時のポイント
  • 退職を伝えるのは最低でも1ヶ月前まで
    (可能であれば3ヶ月前が好ましい)
  • 会社に対するマイナスな退職理由は避ける
  • 退職を伝える際は相談ではなく言い切る

本記事を参考にしていただき、あなたの退職がスムーズになることを願っています。

おすすめ介護の転職サイト

現在の職場に退職の意向を伝えながら、次の職場も効率良く探すために、介護の転職サイトを効果的に利用しましょう。

以下の記事で、おすすめの介護の転職サイトをご紹介してるので、参考にしてみてください。

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執筆者・監修者のshima(津島武志)について

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shima(津島武志)
介護業界16年目の現役介護福祉士です。日本福祉大学出身で、主な保有資格は介護福祉士や介護支援専門員、社会福祉士など。これまでに6回の転職を経験し、さまざまな介護施設を渡り歩く。その間に管理職や採用担当、転職サポーターなどの業務を担ってきた。当ブログでは、介護職や転職経験を通じて感じたことや、過去の自分が悩んでいたことを読者の皆様に役立つ形で発信しています。介護職としての働き方に悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてください。